色が表すもの

2019年03月13日

こんにちは。
骨格スタイリスト、優秀賞受賞カラーリストの優希宙輝です。

土曜日放送の「絶対正義」を初回から観ています。

今週がクライマックスのようですが、
主人公は「正しいこと」を絶対的価値として生きる女性。

どんな小さなことも、相手が誰であっても、見逃さず、
相手から反論されると
「私、なにか間違ったこと言ってる？」
と一歩も引かない、徹底ぶり。

この主人公、高校時代の友人に「家族だよ」と言われてから
15年経った大人になっても、
「家族だから、私が正しい道に導いてあげないと」
プライベートなことまで介入し続け、正義を貫こうとする存在。

なんといっても、「自分は正しいことをしている」と
思っているので、相手の気持ちはお構いなし。

正しいことを何よりも優先するのでどんな小さなことも見逃さず、
友人にとって不利になることも臆することなく、引き起こす。

こんな友人がいたら、怖いですよね。

通常だったら、こうなる前に距離を置く気がしますが、
ドラマでは主人公が振りかざす正義に
友人たちがどんどん追い詰められていくので、
毎週恐怖を感じる展開です。

さて、正義こそが第一と思い込んでいる主人公ですが、
ドラマを観ていて気付いたことが。

なんだと思いますか？

他でもない、服装です。

みなさま、「正義」と聞いてどんな色を連想しますか？

ルールを順守しそうな紺？

悪と戦う正義のヒーローの赤？

それとも・・・？

このドラマの主人公は、いつも白。

時々アイボリーもありますが、
一般的には「白」の範疇と見なしてしまう色。

上下ともに白なんです！

高校生の頃は制服なので白ではありませんが、
大人になってから、ずーっと白なんです。

白のシャツに白のスカート、アイボリーのコートのバリエーションで、
白シャツが白ブラウス、白タートルネックに変わるだけ。

上記のコーディネートにマフラーも白。

これだけ白ずくめにされると、「白」を狙って使っていますよね。

潔白　→　正しい　なのか、
純粋　→　盲信　なのか、意図は不明ですが
白から感じるイメージを正義を最優先させる主人公に被せています。

白は穢れのない色であるためにピュア。
でも、だからこそ、「汚してはいけない」という緊張感も与えます。

　　母親である彼女は娘にも白を着せています

　　エプロンも白

このドラマの主人公もある意味ピュア。
「このピュアさを曇らせてはいけない」と
周りは口を閉ざしがちにさせるかも？

だけどピュアさが盲信になると
「極端な完璧主義」へ走る可能性も。

　　完璧主義のあまり、殺人まで・・・　白が血で染まっています
　　　　　　　

心理サスペンスを謳っているドラマなので
色彩心理も取り入れて衣装を選んでいるのでしょうか？

だったら、その効果は十二分に発揮されていると思います。

こういう細かい所まで設定されていると
キャラクターがより伝わってきて、ブレがない。

選ぶ色って、意識してなくても気持ちや信条を表しています。

　　大きくて重そうな鞄は彼女が選ばなさそうな黒。
　　　　　　　　　↓
　　得体のしれないものを抱えている・・・伏線の演出？

普段　なにげなく選んでいる色に意識を向けてみると
ご自身でも新たな気づきや発見があるかもしれませんよ。

Stellar　Gardenでもカラーセラピーを準備中です。
決まったら改めてお知らせ致します絵文字